- おい
- I
おい(代)一人称。 男が同輩や目下の者に用いる。 おれ。
「~とすつぱり切れてくれろ/洒落本・其あんか」
〔現代でも主に西日本の一部で用いられる〕IIおい(感)(1)男性が親しい間柄や目下の人に呼びかけるときに用いる語。「~, どこへ行くんだ」
(2)相手の呼びかけに応ずるときに用いる語。 はい。「~といらへて/読本・弓張月(続)」
(3)納得したり思い当たったりしたときに用いる語。 おお。III「~, さり。 ~, さりとうなづきて/源氏(玉鬘)」
おい【甥】自分の兄弟姉妹の生んだ男子。⇔ 姪「叔父~の間柄」IVおい【笈・負】〔動詞「負う」の連用形「負い」の意から〕修験者(シユゲンジヤ)・行脚(アンギヤ)僧が仏具・衣類などを入れて背に負う, 脚・開き戸のついた箱。 きゅう。Vおい【老い】(1)老いること。「~を感じさせない人」
(2)年をとった人。 としより。「~も若きも」
~を養・う年とったからだをいたわって, 静養する。VI「白頭の雪は積もれども, ~・ふ滝川の/謡曲・養老」
おい【負ひ】〔動詞「負う」の連用形から〕負担。 借金。VII「大方は月をも愛(メ)でじ未進(ミシン)せじ積れば人の~となるもの/仮名草子・仁勢物語」
おい【追い】(1)追うこと。 多く他の語と複合して用いる。「鳥~」「馬~」
(2)「追い銭(セン)」の略。「盗人に~といふことは, かかる事をや申すらん/狂言・連歌盗人(虎寛本)」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.